
長さの比較
スパン1000m以上の橋は現在のところ、吊り橋しかありません。吊り橋のスパンは、ブルックリン橋以来、約半世紀を経たジョージ・ワシントン橋で2倍にのびています。その後、70年経った明石海峡大橋で更に約2倍になっています。吊り橋の中央径間がのびてきたのは、主塔を高くしたり、橋荷重を軽くするなど設計上の工夫にもよりますが、橋をつるケーブルの材料、つまり鋼線の強度が大きく関係しています。
吊り橋に使う鋼線の強度はどこまで改良されるのでしょうか。 明石海峡大橋に使用した鋼線は1mm2あたり、180kgの高張力鋼です。現在では最高の強さです。200kgまでの高張力鋼は開発ができるといわれています。
もし、この鋼線を使うと、スパン4000mまでの橋は架けられるそうです。しかし、これだけの吊り橋を架けるには、高さ400mの主塔が必要となり、現在では、それだけの巨大な主塔を海の中に建設することはできません。
結局、吊り橋の限界は、3500mくらい。現在計画中のメッシナ海峡大橋(Strait of Messina Bridge、イタリア、スパン3300m)が最長の橋となりそうです。
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