ホーム > KAJIMAダイジェスト > March 2021:特集1 3.11 東日本大震災から10年[前編]

特集1 3.11 東日本大震災から10年[前編]

女川湾から昇る初日の出を見にプロムナードには多くの人が訪れた

photo: 女川町提供

これまでの鹿島の取組み

2011年3月11日,三陸沖を震源とする「東北地方太平洋沖地震」が発生した。
本震とそれに伴う津波や余震により,東北から関東にかけての東日本一帯に甚大な被害をもたらした。
東日本大震災から10年,復興・創生期間を経て新たなステージを迎えるにあたり,
本誌では2ヵ月にわたって震災に対する当社の取組みと東北のこれからについて特集する。
今月はこれまで当社が担ってきた復旧・復興工事の数々を振り返る。

東日本広域で甚大な被害

2011年3月11日14時46分,宮城県牡鹿半島沖130km付近の深さ約24kmを震源とする東北地方太平洋沖地震が発生した。

マグニチュードは9.0を記録,1900年以降世界で4番目に大きな規模の地震となった。宮城県栗原市で最大震度7を記録したほか,東北地方の広い地域や関東地方の北部では震度6強から6弱,東京都を含む首都圏地域でも震度5強から5弱の揺れに見舞われた。

この地震により大規模な津波が発生し,とくに大きな被害を受けたのは,岩手県・宮城県・福島県で,のちに被災3県と呼ばれることになった。津波を受けた各地域では,家屋をはじめあらゆるものが流され,多くの人命が失われた。

また,福島県双葉郡にある東京電力福島第一原子力発電所では,地震によって外部電源を喪失。その後襲来した津波により非常用電源も水没して全電源を失った結果,6基ある原子炉のうち3基がメルトダウンを起こし,大量の放射性物質が放出されるという未曽有の事態となり,多くの住民が避難を余儀なくされた。

この地震がもたらした大規模な災害について,政府は発災から3週間後の4月1日に「東日本大震災」と命名した。

発災から10年の節目を迎えて

政府は,発災から10年間を「復興期間」と位置づけ,そのうち前期5年間を「集中復興期間」,後期5年間を「復興・創生期間」として復興の取組みを推進してきた。また,来年度からもその理念を継承し,「第2期復興・創生期間」としてさらに復興を進める新たな仕組みや方針を定めている。

この未曽有の災害により被災した地域の復旧・復興に向け,当社は発災直後から全力でその対応に取り組んできた。そこには,長年蓄積してきたノウハウや経験,技術と人材を組み合わせた総合力が活かされている。本特集では,発災から10年という節目を迎えるにあたり,「初動と応急復旧対応」「災害廃棄物処理業務」「除染・中間貯蔵業務」「復旧・復興事業」のそれぞれのSiteで,当社がどのように復旧・復興の一翼を担ってきたのかを振り返る。

復興の取組みを推進する新たなステージを迎え,当社はこれからも使命感を持って東北の発展に尽力していく。

ContentsMarch 2021

ホーム > KAJIMAダイジェスト > March 2021:特集1 3.11 東日本大震災から10年[前編]

ページの先頭へ