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置き型枠自動スライドシステム

台形CSGダムにおける保護コンクリート構築の合理化

施工の合理化が求められる台形CSGダムの施工においては、汎用重機により大量高速施工する内部のCSG打設に対し、外部の上下流面保護コンクリート構築が高速化のネックとなっていました。このため成瀬ダムでは上下流面の保護コンクリートを置き型枠による階段形状とする設計が採用されました。

本システムは、上下流面の階段形状を横移動可能なリフターを用いて、置き型枠を下段から打設面へ自動で引き上げて設置する「置き型枠自動スライドリフタ」及び、同機構を用いて保護コンクリート打設時に型枠の滑動・転倒を防ぐ「おもり台車」、止水板を引き上げる「止水板台車」から構成されています。

本システムにより、堤体打設面上にクレーンを設置することなく、CSGダムの高速施工を実現するとともに、自動化により安全性も向上します。

令和3年度ダム工学会 技術開発賞
令和3年度建設施工と建設機械シンポジウム 優秀論文賞
令和4年度日本建設機械施工大賞 最優秀賞
特許登録済

図版:置き型枠自動スライドシステム

置き型枠自動スライドシステム

キーワード
台形CSGダム、保護コンクリート、置き型枠、高速化、自動化、省力化
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本システムの概要

置き型枠をガイドレールとして使用

本システムは置き型枠として用いるH形鋼をガイドレールとして階段状の上下流面を横移動する機構を備えた台車を基本構造としています。台車は下段車輪を保護コンクリート水平面に載せ、上段車輪はH型鋼のフランジをガイドレールとし走行します。直線だけでなく曲線形状にも追従して走行が可能です。

置き型枠スライド作業を自動化

「置き型枠自動スライドリフタ」はCSGのリフト高さ0.75mに合わせてH形鋼(H400)を2段重ねた置き型枠(H=0.8m、L=5m)を、既打設の最下段から吊り上げて設置するものです。設置完了後、次の箇所に5m横移動し同様の作業を行います。これら一連の作業をリモコンからの指示により自動的に行うことができます。

図版:置き型枠自動スライド手順

置き型枠自動スライド手順

特長・メリットココがポイント

堤体打設面上のクレーンが不要

  • 本システムを採用することにより、堤体打設面上に置き型枠揚重用のクレーンを配置することなく脱型~設置までの一連の作業を実施することができ、CSG打設作業との干渉を無くすことが可能となります。

図版:堤体打設面上の作業状況比較

堤体打設面上の作業状況比較

自動化による高速化・省人化及び安全性向上

  • 置き型枠の脱型~設置、横移動までの一連の作業を自動で行うことで、クレーンを使用した従来工法では1ブロック(15m)当たり150分かかっていた作業を30分に縮減できます。
  • リモコンから作業指示を本システムに与えるだけで一連の作業を行うことが可能となり、クレーンのオペレータを含め5名で行っていた作業を1名にまで削減できます。
  • 作業員が最下段の置き型枠で行っていた玉掛け作業を、自動玉掛け機能により自動で行えるため、作業員が堤体外に出て行う高所作業が無くなります。
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適用実績

図版:成瀬ダム堤体打設工事(第1期・第2期)

成瀬ダム堤体打設工事(第1期・第2期)

場所:秋田県東成瀬村

工期:2018年5月~2026年12月

発注者:国土交通省東北地方整備局

規模:台形CSGダム 堤体積485万m3

学会論文発表実績

  • 「台形CSGダムにおける保護コンクリート構築の合理化システム」,土木学会,第77回年次学術講演会,2022年

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