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AI配筋検査システム

たった一人でも配筋検査ができる時代へ

コンクリート工事では施工サイクル毎に発注者立会の元、鉄筋組立が設計通りに完了しているか検査を行いますが、鉄筋径を区別するマーキングや鉄筋の間隔を示すスケールスタッフの設置に多くの手間を要しており、長年に亘り省力化が望まれてきました。

本システムは、ステレオカメラと高度な画像処理技術を活用することで、鉄筋の径・本数・間隔などの高精度計測を実現しました。計測結果は撮影画像に重畳して書き込まれ、写真と計測値はPCに取り込めるデジタルデータ形式で出力可能になっています。また、既存の施工管理ソフトと連携可能なため、帳票作成にかかる手間も削減可能となっており、事前準備から帳票作成まで配筋検査業務全体の省力化に貢献します。

令和2年度「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」総合評価A
特許登録済
NETIS KT-230164-A

図版:AI配筋検査イメージ

AI配筋検査イメージ

キーワード
配筋検査、画像処理、AI、ステレオカメラ、施工管理、i-Construction
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本システムの概要

鹿島の協力の上で三菱電機エンジニアリングが開発している本システムは、タブレット端末と2眼のステレオカメラから構成されており、カメラ部を分離可能にすることで高い操作性を実現しています。防塵防水性能(IP65)や耐衝撃性を備えており、現場の過酷な環境にも対応可能です。

検査担当者はカメラで検査対象を撮影するだけで、鉄筋の径・本数・間隔を自動で計測することができます。撮影した画像を活用して3次元復元し、システム内部に組み込まれたAI技術を用いて処理することで、現場環境に依存しない高精度な鉄筋検出・計測を実現しています。広角レンズを採用したことで、鉄筋面から1.5mの距離での撮影で約2.5m四方の広範囲の計測が可能になりました。また、湾曲した鉄筋面(曲率半径R6000以上)の計測にも対応しており、トンネルの覆工や杭鉄筋に適用可能です。さらに、鉄筋の径、本数や間隔などの計測情報は、電子マーカやキャプションとともに配筋画像上に表示されるだけでなく、自動で電子黒板上にも転記されるため、黒板の記入やマーカ、スケールスタッフの設置業務が不要になり、大幅な現場業務の省力化が期待できます。

図版:配筋検査端末

配筋検査端末

図版:耐環境性能実験(左:1.2m高からの落下実験 右:耐水実験)

耐環境性能実験(左:1.2m高からの落下実験 右:耐水実験)

図版:撮影の様子(カメラ部分離時)

撮影の様子(カメラ部分離時)

図版:システム画面

システム画面

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特長・メリットココがポイント

配筋検査業務の生産性向上

鉄筋の径・本数・間隔を自動で計測でき、計測写真上に計測結果が記載されるため、マーカやスケールスタッフ設置等の現地で行う事前準備が不要になります。また、カメラ部が分離可能なため、高い位置や離隔の小さい箇所でも計測可能です。無理のない体勢で計測できるため、安全性の向上にも繋がります。検査後のデータも検査端末から出力でき、施工管理ソフトに取り込むことで検査帳票が容易に作成可能となっているため、配筋検査業務全体の省力化が期待できます。

図版:本システム導入の効果

本システム導入の効果

高精度での鉄筋検出

国土交通省検査基準を満たす鉄筋検出率・鉄筋径判別率・鉄筋間隔誤差での計測を実現しています。

  • 鉄筋検出率96.4%
  • 鉄筋径判別率94.2%
  • 平均間隔誤差±5mm以内

    ※撮影距離1~2m、撮影角度30°の場合

図版:精度検証結果

精度検証結果

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現場要望に合わせた追加開発

ユーザニーズに合わせた各種機能を順次追加しております。

  • 2点間計測機能:
    任意の2点間を画面上で選択して計測が可能です。継手長の計測などに使用できます。
  • 広範囲計測機能:
    複数枚の撮影した画像の重畳により広範囲の計測が可能になります。
  • スペーサー計測機能:
    画像上に電子マーカを設置し、単位当たりのスペーサー個数を計測できます。
  • 湾曲計測機能:
    湾曲に配筋された鉄筋の径・間隔・本数の計測が可能です。トンネルなどの湾曲面に使用できます。
  • 手動計測結果記録機能:
    自動では計測できない「かぶり」などの数値も手入力で記録することができます。

図版:2点間計測機能

2点間計測機能

図版:広範囲計測機能

広範囲計測機能

図版:湾曲計測機能

湾曲計測機能

図版:手動計測結果記録機能

手動計測結果記録機能

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社会実装の状況

国土交通省の検査要領に対応

国土交通省はICTによる鉄筋出来形計測の省力化を目指し、「デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測」に関する検査要領を策定しています。本要領では所定の性能を有するデジタルカメラ等による鉄筋径・本数・間隔の検査が認められており、鉄筋かぶりや重ね継手長の計測も妨げないことが明記されております。本システムは精度検証の結果、出来形管理基準で要求された計測精度を十分満たしていることが認められ、本要領に基づいて検査することが可能となっています。

国土交通省 国土技術政策総合研究所主導による精度検証「ブラインドテスト」への協力

デジタルカメラ等による鉄筋出来形計測では、同種技術も様々な工夫により高精度での鉄筋本数・間隔の判別ができている一方で、異形棒鋼の特性から1ランク違いの鉄筋径を正確に判別することは難しいとされていました。そこで国総研主導のもと、鉄筋のメーカー・形状の違い・径の違いを織り交ぜた特殊な計測条件でのブラインドテストが実施されました。テストの結果、鉄筋間隔の正答率は100%、鉄筋径の正答率は94%と評価いただき、本システムが公表している精度と同等の結果となりました。

適用実績

図版:宮城中央(変)500kV引出のうち土木工事ならびに関連撤去工事GIS基礎

宮城中央(変)500kV引出のうち
土木工事ならびに関連撤去工事 
GIS基礎

場所:宮城県仙台市

工期:2024年10月~2026年5月

発注者:東北電力ネットワーク

適用規模:施工延長22m 幅13m GIS基礎

図版:思川開発導水路工事 取水・放流工

思川開発導水路工事 取水・放流工

場所:栃木県鹿沼市

工期:2019年11月~2026年11月

発注者:水資源機構

適用規模:施工延長144m 幅30m 取水・放流工

図版:東海環状海津PA橋下部工事 カルバート

東海環状海津PA橋下部工事 カルバート

場所:岐阜県海津市

工期:2023年1月~2024年3月

発注者:国土交通省中部地方整備局

適用規模:施工延長120m 幅12m 高さ8m 
カルバート

図版:中部縦貫下切高架橋PC上部工事 橋梁主桁

中部縦貫下切高架橋PC上部工事 
橋梁主桁

場所:岐阜県高山市

工期:2022年3月~2024年2月

発注者:国土交通省中部地方整備局

適用規模:橋梁延長276m 幅員11m 橋梁主桁

図版:東京外環中央JCT 北側ランプ(その2)工事 函渠構造物

東京外環中央JCT 
北側ランプ(その2)工事 函渠構造物

場所:東京都三鷹市

工期:2021年4月~2022年3月

発注者:国土交通省関東地方整備局

適用規模:施工延長0.95km 函渠構造物

図版:公田笠間トンネル工事 掘割盛土擁壁区間

公田笠間トンネル工事 掘割盛土擁壁区間

場所:神奈川県横浜市

工期:2016年4月~2024年3月

発注者:東日本高速道路関東支社

適用規模:施工延長0.4km 掘割盛土擁壁区間

学会論文発表実績

  • 「AI配筋検査システムを活用した鉄筋出来形管理の省力化」,令和6年度土木学会全国大会, 第79回年次学術講演会,2024年
  • 「普及が加速するAI配筋検査システム」,総合土木技術誌「土木施工」,2023年1月号
  • 「AI技術を活用した自動配筋検査システムの開発と社会実装」,令和3年度土木学会全国大会,第75回年次学術講演会,2021年
  • 「AI技術を活用した自動配筋検査システム」,一般社団法人日本建設業連合会,新技術・新工法に関するオンライン講習会,2021年
  • 「鉄筋径や間隔をAIで自動判別する配筋検査システム」,日経コンストラクション,2021年3月8日号

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