トンネル切羽前方探査
「削孔検層システム」
リアルタイムで切羽前方を探査
削孔検層システムとは、油圧ドリルを用いて岩盤を削孔する際に得られる削孔データ(削孔速度・打撃圧・給進力・トルク等)を利用して、簡便で迅速にトンネル切羽前方の地質状況を予測できるシステムです。
リアルタイムで切羽前方を探査でき、これまでに地質予測手法として、数多くの現場で適用されてきました。
また、多くの適用事例からノウハウやデータが蓄積されているため、トンネル支保パターンの選定の目安としても活用可能です。
特許登録済

削孔検層(左:実施状況、右上:データ収録装置、右下:スライムの写真)
- キーワード
- トンネル、前方探査
削孔検層システム詳細
本システムは、下図に示すように、孔曲がりを抑制する専用の削孔ツールスと削孔データを計測するためのセンサーと収録装置、及び、評価ソフトで構成されています。地質状況の評価にあたっては、主に破壊エネルギー係数Evを用います。この係数は岩盤の破壊に要した油圧ドリルの仕事量に相当し、一般に、硬岩の場合は大きく、軟岩の場合は小さな値となります。また、削孔時の観察項目(くり粉の性状、削孔水の色、湧水量)も考慮して切羽前方地質を評価します。本システムは汎用性が高く、ロータリーパーカッションドリルやトンネルジャンボなど、どのような油圧ドリルにも取り付けることができます。

削孔検層システムの構成
特長・メリットココがポイント
- 油圧ジャンボでは、切羽前方30~50mまで探査することが可能で、通常、測定時間は2~3時間程度です。
- 専用の削孔ツールスを用いることで、孔曲がりを抑えることができます。
- ロッド継ぎ足し時の記録装置の停止や再開の操作は自動化されており、開始と終了の操作のみで測定・記録が可能です。
- データの処理も現場事務所のパソコンで短時間に行うことができるので、迅速な地質評価が可能となり、施工のサイクルへ組み込みやすく、工費・工期の面から有利です。
- 深度やフィード圧による補正も可能であり、より定量的に地質状況の評価を行うことができます。
- これまでに数多くの現場で適用され、ノウハウやデータが蓄積されているため、支保パターンの選定の目安としても活用可能です。

削孔検層システムフロー
適用実績

新名神高速道路 栗東トンネル下り線
場所:滋賀県栗東〜大津市
竣工年:2002年3月
発注者:日本道路公団関西支社
トンネル延長:2,469m
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芦田川流域下水道沼隅幹線管渠
場所:広島県沼隅群〜福山市
竣工年:2004年3月
発注者:広島県福山地域事務所
トンネル延長:3,409m
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大津放水路トンネル
場所:滋賀県大津市
竣工年:1999年3月
発注者:建設省近畿地方建設局
トンネル延長:411m
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新名神高速道路 鈴鹿トンネル下り線
場所:三重県亀山市
竣工年:2001年3月
発注者:日本道路公団中部支社
トンネル延長:3,923m
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国道41号高山国府トンネル
場所:岐阜県高山市
竣工年:2012年3月
発注者:国土交通省中部地方整備局
トンネル全延長:3,259m
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新東名高速道路
富士川トンネル
場所:静岡県庵原郡
竣工年:2002年10月
発注者:日本道路公団静岡建設局
トンネル全延長:4,505m
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新東名高速道路金谷トンネル
場所:静岡県掛川市~榛原郡
竣工年:2003年3月
発注者:日本道路公団静岡建設局
トンネル全延長:4,578m
学会論文発表実績
- 「油圧ドリルによる削孔データを用いた岩盤評価および切羽前方地質の予測技術について」,第8回岩の力学国内シンポジウム講演論文集,1990年
- 「削孔検層システムによるトンネル切羽前方地質予測」,地盤工学研究発表会講演集,H-5,1997年
- 「TBM掘進データを用いた地質統計学的手法による切羽前方地質評価」,第31回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集,2001年