浜田川総合開発事業 竣工式
島根県浜田市で進められていた浜田川総合開発事業の竣工式が、2020年10月6日、浜田ダム右岸広場周辺で行われ、およそ40名が出席しました。浜田川総合開発事業は、既存の浜田ダムの再開発工事と、新設の第二浜田ダムとを一体的に整備し、増加する流域の洪水被害を低減することを目的として、島根県が進めていた事業です。鹿島は両工事ともに担当しました。
式典には、発注者である島根県から丸山知事、来賓として国土交通省中国地方整備局・小平局長、浜田市・久保田市長他、鹿島からは中国支店・池上支店長らが出席しました。丸山知事の式辞、来賓からのお祝いの言葉に続いて行われたセレモニーでは、関係者らによる記念植樹が行われました。その後、くす玉開披が行われ、1993年度から行われた事業の無事完了を祝いました。
新設された第二浜田ダムは2つの重力式コンクリートダムからなり、本体ダムが堤高97.8m、堤頂長218.0m、鞍部ダムが堤高27.8m、堤頂長202.5m。2009年からダム本体工事が開始され、2016年8月に本体工事が完了しました。浜田ダム再開発工事は、2014年から工事が開始され、既存ゲートを撤去して、予備放流方式から自然放流方式に変更。減勢工の増設も行い、2020年4月に工事が完了しました。この既存ダムの再開発と、新設ダムとを一体的に整備することで、洪水調節容量は事業開始前と比較して2ダム合計で約4倍となり、流域の洪水被害低減が期待されます。この浜田川総合開発事業は、近年、洪水被害が頻発している状況から、新たなダム再開発の形として注目を集めています。