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新川河口自然排水樋門建設工事が「全国土地改良優良工事等学術技術最優秀賞」を受賞

2024年3月27日、鹿島が施工を担当する新川(しんかわ)河口自然排水樋門建設工事(新潟県新潟市)が「2023年度全国土地改良優良工事等学術技術最優秀賞」を受賞しました。

本表彰は、土地改良事業に関わる新技術の開発、導入を促進するために設けられ、農業と農村の発展に寄与する学術団体「農業農村工学会」が主催、農林水産省が後援しています。革新的な新技術の提案、導入等を行い、学術的、技術的に優れた工事等が表彰されるものです。

新川河口自然排水樋門建設工事は、農林水産省北陸農政局が新川流域二期農業水利事業の一環として進めている工事です。新潟市を流れる新川に1971年に完成した自然排水樋門は、50年以上が経過しており全面的に更新するものです。樋門の機能を維持しながら施工するため、半川締切(川を半分ずつ締め切る)工法が採用され、右岸側の樋門は、左岸側の既設樋門の機能を維持しながら、既設を撤去してその約30m下流に新設しました。鹿島は2019年12月から工事に着手。2023年3月に右岸側の施工が完了しました。左岸側を含めた全体の工事完了は、2026年3月の予定です。

現場は住宅地に近接するとともに施工ヤードが狭く、既存の樋門機能を維持しながらの半川締切工法が求められる等、技術的難易度が高い工事のため、土地改良事業において初めて技術提案・交渉方式(ECI方式)を適用した工事です。仮締切工は、構造をユニット化し、陸上で組み立てたユニットをクレーンで沈設することで、濁度が高く、流れも強い河川での作業環境下でも沈設精度を確保し、水中での作業も60%低減できるため、安全性が向上しました。また、樋門の基礎杭の施工において防音装置を導入し、騒音を30%低減しました。これらの技術的な取組みが高く評価され、今回の受賞に至りました。

表彰式は2024年6月28日、学士会館(東京都千代田区)で行われます。

図版:工事着手前の既設の樋門(2020年1月撮影)

工事着手前の既設の樋門(2020年1月撮影)

図版:右岸側施工中(2023年2月撮影)

右岸側施工中(2023年2月撮影)

図版:右岸側施工完了、左岸側施工中(2024年3月撮影)

右岸側施工完了、左岸側施工中(2024年3月撮影)

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