AGF鋼管打設の完全機械化技術
ソケット型AGF鋼管を人手を介さずに打設するシステム
施工人員25%減と作業負荷軽減を実現
山岳トンネルでは、トンネル上部の安定性確保や地表面の沈下抑制を目的に、補助工法としてAGF工法を採用するケースが数多くあります。AGF工法とは一般的に、掘削作業に先行して、切羽上部の岩盤に約3mの鋼管(1本あたり約50kg)をドリルジャンボで打設しながら4本程度連結して挿入し、鋼管内に薬液を注入してトンネル上部の地山を補強します。従来のAGF工法は、ドリルジャンボの削岩機アーム(ガイドシェル)に2名の作業員が切羽手前の路盤上で鋼管を供給し、別の作業員2名が切羽上部において鋼管の連結作業を行います。いずれも手作業であり、作業員の負荷軽減が課題でした。そこで、鋼管の供給と連結作業を完全機械化できる2つの装置を開発しました。
特許出願中

「新型楽ダナ」から鋼管をガイドシェルに移す様子

「連結機構付きガイドシェル」による鋼管の打設状況
関連情報
- キーワード
- 山岳トンネル、補助工法、AGF
本システムの効果と従来工法との比較
本システムは①鋼管供給用の「新型楽ダナ」、②鋼管連結用の「連結機構付きガイドシェル」の2つの装置で構成されます。
これらを用いることにより、1シフトあたりの施工人員25%削減と、重量物運搬や狭所での連結作業の負荷軽減が可能になりました。

鋼管供給作業の従来工法と新工法の比較

鋼管連結作業の従来工法と新工法の比較
新型楽ダナ
「新型楽ダナ」は、専用のラックにセットされた鋼管を1本ずつガイドシェルに供給する装置です。鋼管の供給に必要な人員はオペレータ1名のみです。予め必要な鋼管を工場出荷時からラックにセットして搬入することで、以下のメリットがあります。
- 材料搬入時間を短縮
- 現場で作業員が重量物を持つ必要が無くなる

新型楽ダナの概要図
連結機構付きガイドシェル
「連結機構付きガイドシェル」は、鋼管の前後を把持し押し込む機構を追加することで、ソケット型の鋼管を機械で連結できるようにした装置です。
- 作業員2名が人力で行っていた鋼管の連結作業が不要
- 作業員の負荷が軽減され、安全性も向上

連結機構付きガイドシェルの概要図

ソケット型AGF鋼管
適用実績

みなとみらい21線車両留置場
場所:神奈川県横浜市
発注者:横浜高速鉄道
規模:トンネル延長 横坑324.3m
本坑複線区間98.7m
本坑併設区間262.3m×2本のうち横坑坑口部DⅢ区間に試験適用(5シフト分)