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スイリモ®
「水(すい)リサーチ・モニター」

切羽前方の突発湧水トラブルを、
先進ボーリングを用いた革新的な計測技術により回避!

山岳トンネル工事では、事前に予測し得なかった突発湧水に遭遇した場合、切羽崩壊のリスクや周辺地下水環境への影響などの懸念があります。しかし、地表からの探査では、地下水挙動を正確に評価することは困難です。そのため、施工中に切羽前方の地下水調査・モニタリングや湧水帯の位置等の地質の把握を行い、それに基づく有効な対策工の選定、実施が必要です。

鹿島では、トンネル坑内から孔長の異なる先進ボーリングを用いた湧水計測・モニタリングにより、施工段階に応じた適切な予測・対策の立案を行う総合的なトンネル湧水管理システム「スイリモ®」を開発しました。これにより、突発湧水トラブルを回避でき、安全なトンネル掘削が可能になります。

平成29年度岩の力学連合会賞 技術賞
特許登録済

図版:切羽前方の湧水情報計測・モニタリングシステム「スイリモ」

切羽前方の湧水情報計測・モニタリングシステム「スイリモ」

キーワード
地下水、山岳トンネル、湧水、モニタリング、先進ボーリング、湧水圧測定、湧水量測定
改ページ

スイリモによる切羽前方の湧水情報を活用した計測管理

スイリモでは、施工段階に応じて3つのスイリモを使い分けます。初めに、500m以上の超長尺の水平コントロールボーリングに「超長尺スイリモ」を適用し、削孔中の口元湧水量と先端水圧を自動かつ連続的に把握します。これにより、湧水帯の位置や規模を事前に把握することができます。

次に、その湧水帯の手前150m程度の位置から先進ボーリングを実施し、これに「中尺スイリモ」を適用することで、湧水帯の水圧の正確な把握とトンネル掘削中の水圧変化の継続的なモニタリングを行います。これにより、掘削中の突発湧水に対する安全を確保すると共に、水抜きボーリング等、湧水対策工の検討を行うことができます。

最後に、切羽が湧水帯の30m以内に到達すると、ドリルジャンボによる削孔を行った孔に対し「短尺スイリモ」を適用し、湧水帯の水圧を測定し、水圧が十分低下していることを確認します。これらにより安全に湧水帯を突破することが可能になります。

図版:切羽前方の湧水情報による計測管理方法

切羽前方の湧水情報による計測管理方法

特長・メリットココがポイント

超長尺スイリモ

超長尺ボーリング削孔時に、口元に電磁流量計を設置することで口元流量を自動かつ連続的に把握します。また、削孔ツールス先端に水圧計を内蔵したユニットを接続することで先端部の水圧を連続的に計測します。

  • 従来までの手作業による断続的なアナログデータではなく、削孔中の連続的かつ定量的データを取得可能
  • 削孔中の振動や高湧水圧にも対応した先端水圧測定装置を開発

図版:超長尺スイリモの計測概要

超長尺スイリモの計測概要

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中尺スイリモ

湧水帯の水圧を先進ボーリングで正確に測定するには、口元ではなく先端部へパッカーを設置し計測区間を隔離する必要があります。先進ボーリングは水平孔であることから、孔壁崩壊のリスクがありパッカー挿入が困難でしたが、今回開発した先端部へ確実にパッカーを設置させる機構により、水圧の定量的な連続モニタリングが可能です。

  • 削孔鋼管を引き抜かず、削孔鋼管を保孔管として利用
  • パッカーの付いた鋼管を削孔鋼管の中に通し、ビットを押し出した後、パッカーを拡張させる機構を開発

図版:中尺スイリモの計測概要と先端部パッカー拡張機構

中尺スイリモの計測概要と先端部パッカー拡張機構

短尺スイリモ

ドリルジャンボで削孔した孔の口元にパッカーを挿入し、水圧の定量的な計測を行います。

  • 計測装置のユニット化により、湧水圧測定を迅速、容易に実施可能

図版:短尺スイリモの設置状況

短尺スイリモの設置状況

適用実績

図版:新名神高速道路 箕面トンネル西

新名神高速道路 箕面トンネル西

場所:大阪府箕面市

竣工年:2018年2月

発注者:西日本高速道路

規模:試験適用 超長尺スイリモ

図版:新東名高速道路 羽根トンネル

新東名高速道路 羽根トンネル

場所:神奈川県秦野市

竣工年:2020年5月

発注者:中日本高速道路

規模:試験適用 中尺スイリモ

図版:北陸新幹線 新北陸トンネル

北陸新幹線 新北陸トンネル

場所:福井県敦賀市

竣工年:2022年7月

発注者:鉄道建設・運輸施設整備支援機構

規模:試験適用 中尺スイリモ

学会論文発表実績

  • 「超長尺ボーリングを利用したトンネル切羽前方の湧水状況計測システムの適用」,第14回岩の力学国内シンポジウム,2017年
  • 「トンネル切羽前方地下水の新しい調査・評価方法について」,地盤工学会誌,Vol.66,No.2,2018年2月
  • "Innovated Monitoring System of Ground Water Information Ahead of Tunnel Face",the 10th Asian Rock Mechanics Symposium (ARMS10),2018年

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