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分級洗浄法
重金属汚染土壌は、一般的に土壌粒子の表面に汚染物質が吸着しており、細かい土粒子ほど汚染濃度が高くなる傾向があります。分級洗浄は、比較的汚染濃度の高い細かい土粒子のみを分離させること(分級)により汚染物質を取り除く浄化技術です。土壌汚染対策法の規制対象となっている全ての重金属類の汚染土壌に適用できます。
技術の特長・メリット
- 汚染土壌を全量廃棄物処分することに比べて処分量が減少し、土壌の再利用が可能です。
- 使用する機械は汎用的なものが多く、市中のリース品が充実しているため、経済的です。
- 立地条件に合わせて、浄化計画を立案できます。
鉄粉洗浄-磁気分離法 「M・トロン®」
過硫酸塩-銀触媒法(シアン化合物の原位置酸化分解技術)
シアンは汚染土壌や地下水中では、主に鉄シアノ錯体と呼ばれる難分解性の物質として多く存在しています。銀触媒を用いることで、従来工法に比べて、この錯体を効果的に分解できる酸化分解法です。
技術の特長・メリット
- 土壌掘削除去、地下水揚水処理といった従来工法ではできなかったシアン化合物の原位置浄化が可能になりました。
- 従来の酸化分解法(フェントン法)よりも、シアンの分解性に優れた技術です。
→フェロシアン分解率 従来工法(フェントン法等)60%程度に対して、過硫酸塩-銀触媒法では、100%を達成(室内試験結果)。
不溶化・吸着層工法(封じ込め)
土中の重金属が地下水に溶け出し、周囲に拡散することにより、周辺での地下水飲用による健康リスクが高まります。重金属汚染土壌からの重金属の溶出・拡散を低減・防止する方法として、不溶化・吸着層工法があります。
不溶化工法
重金属汚染土壌に対して不溶化材を混合して、重金属が地下水に溶け出さないようにする技術です。土壌汚染対策法の規制対象となっている全ての重金属類の汚染土壌に適用できます。
鹿島は、最適な不溶化材を選定し、土質条件に合わせて最適な混合・施工方法、管理方法を計画し、重金属の溶出を効果的に低減します。多くの現場で実績のある技術です。
技術の特長・メリット
- 汚染土壌を全量搬出処分することに比べて対策コストが安価のため、経済的です。
- 汚染土壌を残置する場合、周辺環境へのリスク低減対策として有効です。
吸着層工法
汚染土壌を盛土する際に、盛土の底面に重金属吸着剤を層状に敷き、汚染土壌から浸出した重金属を含んだ水を吸着層で回収する工法です。鹿島では、敷地内に汚染土壌を仮置く場合の拡散防止対策として、独自の重金属吸着剤「KAT Beads(カットビーズ)®」を開発しました。
KAT Beads(カットビーズ)®は、高い透水性を有しながら、高い重金属吸着性能を有する吸着剤であり、対象土から溶出した重金属が周辺環境へ拡散することを効果的に防止できます。シアン化合物を除くヒ素、セレン、鉛、カドミウム、フッ素、ホウ素等の重金属類に適用可能な技術です。
技術の特長・メリット
- 対象土の底部に吸着剤を敷き均すシンプルな工法であり、安価で経済的な工法です。
- 比表面積の大きい多孔質の母材に粉末状の重金属吸着剤を添着することにより、高い透水性と重金属吸着性能の両立を実現しました。
- 汚染土壌を残置する場合、周辺環境へのリスク低減対策として有効です。
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