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減勢工リニューアル

減勢工の早期改良を実現! ダム再生効果を早期に発現!

近年の気候変動に伴う異常気象による大雨・洪水被害の対策として、全国各地で既存ダムの放流機能を向上させるダム再生事業が行われています。放流機能の向上に伴い、ダム下流の減勢工も改造・増設する必要があるため、品質を確保しつつ、短い工期で施工できる工法が望まれていました。

鹿島では、ダム減勢工のリニューアル技術として、プレキャストブロック(PCaブロック)とCSGを活用した導流壁の早期構築工法や、巡航RCD工法による減勢工(ダム堤体補強部:マットコンクリート)の早期打設工法を開発し、それぞれ現場に適用しています。ダム再生事業の多くが既存ダムを運用させながら行うことが求められるため、短工期での工事完了を実現し、ダム再生効果の早期発現に貢献していきます。

長安口ダム:特許登録済、第23回国土技術開発賞、令和元年度土木学会 技術賞(Ⅱグループ)、令和3年度ダム工学会賞 技術賞
鶴田ダム:2020年日建連表彰 第1回土木賞、平成29年度土木学会 技術賞(Ⅱグループ)

(1)プレキャストブロックとCSGによる
導流壁の早期構築工法(長安口ダム)

図版:(1)プレキャストブロックとCSGによる導流壁の早期構築工法

(2)巡航RCD工法による
既設減勢工改造(鶴田ダム)

図版:(2)巡航RCD工法による既設減勢工改造

キーワード
ダム再生、減勢工、リニューアル、プレキャストブロック、巡航RCD工法
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(1)プレキャストブロックとCSGによる導流壁の早期構築工法(長安口ダム)

従来工法との比較

減勢工側壁(導流壁)の構築については、従来は、現場打ちコンクリート+土砂による壁背面の埋戻しで構築していたのに対して、鹿島では、プレキャストブロックによる側壁構築+CSGによる背面埋戻しで側壁を早期に構築する工法を開発し、長安口ダムに適用しました。

図版:減勢工導流壁構築 従来工法との比較

減勢工導流壁構築 従来工法との比較

特長・メリット

二次製品のプレキャストブロックを使用することで、側壁コンクリートの品質を向上させることができます。また、構築時に型枠・足場が不要となるため、施工期間中に既存ダムからの放流があった場合にも迅速に退避でき、施工の再開も早期に行うことが可能となります。また、CSGによる背面埋戻しを行うことで、既存ダムからの放流によるコンクリート、背面埋戻材、仮設物等の流出を防止できます。

図版:減勢工導流壁(側壁):プレキャストブロックの構築状況

減勢工導流壁(側壁) 
プレキャストブロックの構築状況

図版:導流壁背面:CSGによる背面埋戻し施工状況

導流壁背面 
CSGによる背面埋戻し施工状況

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(2)巡航RCD工法による既設減勢工改造(鶴田ダム)

従来工法との比較

減勢工の一部となるダム堤体補強部(マットコンクリート)の構築については、従来は、有スランプコンクリートによる打設であったのに対して、鹿島では、巡航RCD工法により高速打設する工法を採用し、鶴田ダムに適用しました。マットコンクリートの打設に巡航RCD工法を適用するにあたり、岩着部はGmax40mm、一般部は単位セメント量=105kg/m3(Gmax80mm)のRCD用コンクリート配合の採用によって打設速度向上と、温度ひび割れ抑制を実現させました。

図版:ダム堤体補強部(マットコンクリート) 巡航RCD工法適用箇所

ダム堤体補強部(マットコンクリート) 巡航RCD工法適用箇所

図版:減勢工床版打設 従来工法との比較

減勢工床版打設 従来工法との比較

特長・メリット

高速施工が可能な巡航RCD工法をマットコンクリートに採用することで、工程の大幅な短縮が可能となります。RCD用コンクリートについては、岩着部でも打設可能な配合(一般部は骨材最大寸法80mm→岩着部:40mm)や、コンクリートの発熱による温度ひび割れを抑制する配合(通常は単位セメント量130kg/m3程度→105kg/m3)等のメニューを選択できます。

図版:RCD打設全景(減勢工床版)

RCD打設全景(減勢工床版)

図版:RCD打設(端部締固め)

RCD打設(端部締固め)

図版:岩着 RCD打設(岩着)

RCD打設(岩着)

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適用実績

図版:長安口ダム 増設減勢工

長安口ダム 増設減勢工

場所:徳島県那賀郡那賀町

竣工年:2020年3月

発注者:国土交通省四国地方整備局

規模:減勢工増設 コンクリート67,700m3 
PCaブロック:1,255個 CSG:98,800m3

図版:鶴田ダム 増設減勢工

鶴田ダム 増設減勢工

場所:鹿児島県薩摩郡さつま町

竣工年:2018年10月

発注者:国土交通省九州地方整備局

規模:既設減勢工改造231m 
コンクリート14.38万m3(うちRCD:4.3万m3

学会論文発表実績

  • 「鶴田ダム特集 ダム本体工事」,取水と制水,No.63,2019年
  • 「長安口ダム特集 洪水吐新設・減勢工増設工事」,取水と制水,No.66,2022年
  • 「供用中のダム再生工事の合理化工法」,建設マネジメント技術,No.526,2022年3月

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