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東日本大震災における鹿島の取組み

閉伊川災害復旧水門工事

津波から市街地を守る水門を新たに構築

岩手県中央部の山間部に端を発し、宮古湾に注ぐ閉伊川。鮭や鮎が遡上する清流であり、漁船が往来する航路や荷揚場があるなど、地域に密着し住民に親しまれている河川です。しかし、東日本大震災では、津波が閉伊川を逆流し市街地に大きな被害をもたらしました。そこで、閉伊川河口部に、海岸沿いに整備される防潮堤と一体となって津波から市街地を守る防潮水門の建設が進められています。

図版:イメージ

工事概要

二級河川閉伊川筋藤原地区河川災害復旧(23災662号)水門土木工事

発注者
岩手県
工事場所
岩手県宮古市藤原地内
施工者
鹿島・大坂・三陸土建特定共同企業体
工事概要
水門 全長164m、津波防御高さTP+10.4m
工期
2014年3月~2021年3月
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船舶の航行を確保する段階施工

閉伊川河口部に建設中の閉伊川水門は、津波防御高さTP+10.4m、全長164m。河川を左岸側、右岸側と半分ずつ締め切り、船舶の航行を確保しながら工事が進められています。1期施工として、左岸側の河川に鋼矢板と鋼管矢板の二重締切を設置し、ドライにした状態で3基の堰柱を構築します。その後、2期施工にて右岸側に二重締切を設置し、残り2基の堰柱を構築します。2期施工中は、すでに出来上がったゲート部を船舶が航行します。

図版:地図

図版:完成予想パース

完成予想パース

図版:施工ステップ図

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工事の様子

2018年9月

左岸側水門本体工では、鋼管杭を打設中で、2018年8月末現在、709本中、633本が打設を完了しています。

鋼管杭打設後2018年11月頃から躯体工の施工を開始します。躯体工の施工に合せる形で現場場外ではサイトプレキャストの製作を開始しています。サイトプレキャスト工法とは成形されたコンクリート部材を建設現場場外で製作し、その部材を建設現場内に持ち込みつなぎ合わせる工法です。水門基礎の水叩、床板部分のコンクリートの厚さは1.5m~4mあります。それらの施工の効率化を図る上で、外型枠に代用する形でサイトプレキャストを使用します。

また、水門本体に沿って設置される特殊防潮堤については、全体施工延長225.6mのうち、下流部の97.5mが完了しています。

図版:左岸仮締切内での鋼管杭打設の様子(2018年9月)

左岸仮締切内での鋼管杭打設の様子(2018年9月)

図版:完成した特殊防潮堤(2018年9月)

完成した特殊防潮堤(2018年9月)

図版:場外でのサイトプレキャスト製作の様子(2018年9月)

場外でのサイトプレキャスト製作の様子(2018年9月)

図版:サイトプレキャスト設置イメージ図

サイトプレキャスト設置イメージ図

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Column 地元漁協らが主催する稚魚放流会に協力NEW

2018年9月29日、閉伊川の支流・近内川において、稚魚放流会が開催され、今年も閉伊川水門JV職員が参加しました。この放流会は地元自治会と子供会らが主催するもので、震災以降、3年前から再開され、閉伊川水門JVでは、3年前から参加しています。今年は宮古市の山本市長も参加し会を盛り上げました。

晴天に恵まれた稚魚放流会には、地元の子供たち約30名が参加しました。放流に先立ち、閉伊川水門JVの川畑所長が工事の概要を子供たちに説明しました。子供たちは漁協の担当者から山女魚からサクラマスへの成長過程の説明などを聞いたあと、1万匹の山女魚、岩魚の稚魚を近内川に放流。秋空に子供たちの歓声が響きました。

閉伊川はアユなどの渓流釣りの国内屈指のポイントとして知られています。子供たちは地元の豊かな自然と生き物に触れ、自然と共生する工事の意義を知った1日となったようでした。

図版:閉伊川水門工事の概要を説明する川畑所長

閉伊川水門工事の概要を説明する川畑所長

図版:漁協の担当者から山女魚と岩魚の違いなどの説明を受ける参加者

漁協の担当者から山女魚と岩魚の違いなどの説明を受ける参加者

図版:放流する1万匹の稚魚(山女魚・岩魚)

放流する1万匹の稚魚(山女魚・岩魚)

図版:JV職員も参加した放流の様子

JV職員も参加した放流の様子

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Column 未来の建設マンとけんせつ小町? 小中学生見学会開催NEW

2018年7月31日、閉伊川水門の現場において、いわて女性の活躍促進連携会議けんせつ小町部会、日本建設業連合会が合同で主催する親子現場見学会が行われました。見学会には宮古市内の小中学生の親子42名が参加しました。

見学会では、会議室での説明ののち、現場を見学。また、コンクリートでミニチュアを作る体験なども行われました。今回の見学会では、現場の状況だけでなく、働いている人や働く環境に焦点を当てた見学会とし、女性技術者が働く様子や現場に設置している「快適トイレ」や見学してもらいました。開催後のアンケートでは、「建設業は3Kだと思っていたがイメージが変わった」「女性も活躍していて、私も将来やってみたい」などの声が聞かれました。この中から未来の建設マン、けんせつ小町が現れるかもしれません。

図版:会議室で説明する女性技術者の土肥かおりさん

会議室で説明する女性技術者の土肥かおりさん

図版:現場で説明する女性技術者の渡部優さん

現場で説明する女性技術者の渡部優さん

図版:コンクリートでミニチュアを作る体験の様子

コンクリートでミニチュアを作る体験の様子

図版:現場での記念撮影の様子

現場での記念撮影の様子

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2017年10月

左岸側では、仮締切内のドライアップ後、掘削工事及び地盤改良工事が完了し、2017年9月より、いよいよ水門本体の杭工事が始まりました。左岸側仮締切内には3基の堰柱が設けられますが、杭は堰柱の基礎を支える最も重要な部分となるため、精度よく、安全に施工を進めています。また周辺環境に配慮し、騒音・振動の少ない工法を選んで工事を行っています。

右岸側では、2016年の台風10号の被害により応急復旧した右岸仮堤防の拡幅工事などが行われています。

図版:左岸仮締切内での水門本体(P1)の既製杭打設の様子(2017年9月)

左岸仮締切内での水門本体(P1)の既製杭打設の様子(2017年9月)

図版:左岸仮締切内での水門本体(P3)の既製杭打設の様子(2017年10月)

左岸仮締切内での水門本体(P3)の既製杭打設の様子(2017年10月)

図版:右岸側仮堤防拡張工事の鋼矢板打設の様子(2017年10月)

右岸側仮堤防拡張工事の鋼矢板打設の様子(2017年10月)

図版:空撮(2017年9月撮影)

空撮(2017年9月撮影)

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Column けんせつ小町が案内 女子大生の現場見学会

2017年8月8日、閉伊川水門の現場において、青山学院女子短期大学の学生を招いた現場見学会が開催されました。青山学院女子短期大学と宮古市は、東日本大震災被災地支援ボランティア活動を通じて交流を深め、2014年に連携協定を締結しています。以来、宮古市で開催されるマラソン大会に青山学院大学陸上部の選手が参加したり、チャリティコンサートを開催する等、連携を深めています。当社も両者の連携に賛同し、宮古市内で行われている復興工事において、同大学の学生さんを招いた見学会を開催してきました。閉伊川水門工事では昨年に引き続き、現場見学会が行われ、今年は20名の女子大生が参加しました。

閉伊川水門工事には、2名の女性土木技術者がおり、入社6年目の土肥かおりさん、入社1年目の渡部優さんの説明で、現場を見学しました。参加した女子大生は、復興工事の進捗と「けんせつ小町」の活躍を肌で感じた見学会となったようでした。

図版:会議室で工事概要を説明する入社1年目の渡部優さん

会議室で工事概要を説明する入社1年目の渡部優さん

図版:あいにくの豪雨のためプレテンルームから現場を見学

あいにくの豪雨のためプレテンルームから現場を見学

図版:工事状況を説明する入社6年目土肥かおりさん

工事状況を説明する入社6年目土肥かおりさん

図版:閉伊川水門工事の施工管理で活躍する二人のけんせつ小町、土肥さん(右)と渡部さん(左)

閉伊川水門工事の施工管理で活躍する二人のけんせつ小町、土肥さん(右)と渡部さん(左)

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2017年1月

2015年2月から左岸側の鋼管矢板の打設が行われ、2016年2月に左岸側の締切が完了しました。続いて、締切内の水を抜きドライにした後、締切内の土砂掘削が開始され、今後は左岸側仮締切内に構築する3基の堰柱の施工を行います。

図版:鋼管矢板をバイブロハンマで打設(2015年5月)

鋼管矢板をバイブロハンマで打設(2015年5月)

図版:左岸側二重締切完了の状況(2016年2月)

左岸側二重締切完了の状況(2016年2月)

図版:掘削時の土留め用のグランドアンカー打設(2017年1月)

掘削時の土留め用のグランドアンカー打設(2017年1月)

図版:二重締切内地盤改良の様子(2017年1月)

二重締切内地盤改良の様子(2017年1月)

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