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コンクリートアーチ橋

アーチリブにコンクリートを使用した合理的な橋梁構造

近年の設計・施工技術の進歩に伴って、コンクリートアーチ橋の力学的な合理性と景観的な美しさが再認識され、各地で相次いでコンクリートアーチ橋が建設されています。

鹿島は多数のPC橋の実績をもとに、早くからコンクリートアーチ橋の設計・施工に関する研究開発に取り組み、別府明礬橋をはじめ数々のコンクリートアーチ橋の施工を手がけて技術の蓄積を図ってきました。ますます多様化・長大化するコンクリートアーチ橋に対応できる設計・施工支援システムを完備し、企業者各位のご要望にそえるよう、万全の体制を整えています。

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補剛桁先行のトラス張出し架設によるアーチ橋
─ 松山自動車道 双海橋(Ⅱ期線)

令和6年度土木学会 田中賞 作品部門
令和6年度プレストレストコンクリート工学会 作品賞
特許出願中

キーワード
バランスドアーチ橋、PC逆ランガー、トラス張出し架設、アーチリブ移動作業車

本橋は、松山自動車道の4車線化事業の一部として、愛媛県伊予市双海町の急峻な谷間において、Ⅰ期線のアーチ橋に平行してその谷側に構築される橋長232.3mの逆ランガー形式のPCアーチ橋です。地形条件の制約で基礎位置が限定され、Ⅰ期線と同一の支間割、構造形式が採用できない中で、構造性・経済性に加え、景観・環境に配慮した結果、基礎への負担軽減とⅠ期線への影響が低減できるバランスドアーチ形式を選定しました。P2橋脚からは両側張出し架設、A2橋台を剛結構造とすることでP3橋脚からの片側張出し架設を可能とし、施工時のバックステイアンカーを省略することで変則的なバランスドアーチ形式を成立させています。

上部工構築はトラス張出し架設工法にて実施し、アーチリブより補剛桁を先行施工する国内外初の方法を採用しました。補剛桁を先行して施工し、1ブロック後方の補剛桁に配置した移動台車から、新規開発したアーチリブ移動作業車を吊り下げてアーチリブを施工する工法です。トラス張出し架設で工程上クリティカルとなる鉛直材には鉄骨材を用いてトラスを形成し、後からコンクリートを巻き立てる工法を採用しました。

工法の特徴

  • 補剛桁を先行施工し、1ブロック後方で、アーチリブを施工することで、それぞれの上下作業を回避し、補剛桁とアーチリブの同時施工が可能となります。
  • アーチリブの外周部に足場を設けることで、より安全にアーチリブの施工が可能となります。
  • 移動作業車内のアーチリブ型枠は任意の傾斜角度に設定が可能で(最大傾斜角46度)、アーチリブの形状に合わせた施工が可能となります。

図版:双海橋(Ⅱ期線)完成写真

双海橋(Ⅱ期線)完成写真

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図版:トラス張出し架設状況

トラス張出し架設状況

図版:鉛直材(鉄骨)設置状況

鉛直材(鉄骨)設置状況

<概要>

企業者:西日本高速道路

場所:愛媛県伊予市

工期:2018年12月~2026年4月

構造形式:PC4径間バランスドアーチ橋

橋長:232.3m

支間割:23.8m+65.0m+106.0m+30.0m

幅員:9.31m

学会論文発表実績

  • 「変則的なバランスドアーチ橋の閉合実積」,土木学会,第80回年次学術講演会,2025年9月
  • 「PC4径間連続バランスドアーチ橋の施工」,橋梁と基礎,vol.58-12,2024年12月
  • 「松山自動車道 双海橋(Ⅱ期線)の設計」,橋梁と基礎,vol.58-9,2024年9月
  • 「PC4径間連続バランスドアーチ橋の合理化施工実績」,土木学会,第79回年次学術講演会,2024年9月
  • 「PC4径間連続バランスドアーチ橋におけるトラス張出し架設の施工」,第32回プレストレストコンクリートの発展に関するシンポジウム論文集,2023年10月
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合成アーチ巻立工法による長大アーチ橋
─ 国見大橋

平成15年度プレストレストコンクリート技術協会賞 作品部門

キーワード
RC固定アーチ、合成アーチ巻立工法、薄肉角形鋼管

宮崎県西臼杵郡の農道整備事業の一環として1級河川五ヶ瀬川に建設された、橋長320m、アーチスパン181mのRC固定アーチ橋です。アーチリブの架設工法には合成アーチ巻立工法を採用しており、本工法で架設するアーチ橋としてはわが国最長のアーチスパンを有する橋梁です。

合成アーチ巻立工法

薄肉角形鋼管をアーチリブ軸線上に架け渡したのち、鋼管内にコンクリートを充填し剛性の高い鋼とコンクリートの合成構造とし、それを埋込み型の支保工として移動作業車によりアーチリブ躯体をスプリンギング部からクラウン部に向かって、ブロック施工(巻立て施工)する工法です。

工法の特長

  • 従来のメラン工法に比べ、メラン(鋼管)の重量を減じることができ、アーチを架設するために要する仮設備、仮設材(アンカーや斜材等)の規模が小さくなり、工費・工期節減と工事施工条件の緩和になります。
  • 施工初期段階に鋼管でアーチが閉合することで架設時の耐風・耐震安定性に優れています。
  • 移動作業車を前方で支持する構造にできるため作業車の軽量化が図れます。

図版:鋼管アーチ架設状況

鋼管アーチ架設状況

図版:コンクリートアーチ巻立状況

コンクリートアーチ巻立状況

図版:国見大橋(完成写真)

国見大橋(完成写真)

<概要>

企業者:宮崎県

場所:宮崎県西臼杵郡

工期:2000年3月~2003年11月

構造形式:RC固定アーチ橋

橋長:320m

支間割:アーチ181.0m

幅員:8.250m(有効幅員)

学会論文発表実績

  • 「合成アーチ巻立て工法による国見大橋の施工」,第12回プレストレストコンクリートの発展に関するシンポジウム,2003年9月
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2径間連続RC固定アーチ橋
─ 水晶山橋・阪神高速道路神戸線

キーワード
RC固定アーチ

水晶山橋は、神戸市道阪神高速道路北神戸線のうち、六甲山系のほぼ中央、有馬温泉から数km西側に建設された橋梁です。架橋地点が瀬戸内海国立公園に属することから、ランドマーク的な効果も期待できる2径間連続RC固定アーチ橋が採用されました。本橋は我が国最大のめがねアーチ橋で、従来のRCアーチ橋と比べてアーチリブがスレンダーであること、アーチリブが扁平であることなどの特徴を有しております。このため、アーチリブは細長比が従来のRC固定アーチ橋に比べて大きく、不安定座屈照査を行う必要のある領域に属します。アーチリブを模擬した1/15縮尺模型の耐荷力実験によりひび割れ発生後のモーメント再配分や座屈挙動を調べ、その結果に基づいて大規模地震等に対し、本橋のアーチリブが十分な耐荷力を有することを確認しました。

アーチリブは最大傾斜角38度の傾斜部材で、押さえ型枠により上面が閉塞されるため、流動化コンクリート(現場添加型、流動化後のスランプ12cm)により充填性の向上を図りました。

図版:アーチリブ耐荷力実験状況

アーチリブ耐荷力実験状況

図版:施工状況

施工状況

図版:水晶山橋(完成写真)

水晶山橋(完成写真)

<概要>

企業者:阪神高速道路公団

場所:兵庫県神戸市

工期:1992年4月~1999年3月

構造形式:2径間連続RC固定アーチ橋

橋長:440m

支間割:2@20m+2@160m+30m+2@25.0m

幅員:2@8.5~17.5m

学会論文発表実績

  • 「阪神高速道路北神戸線水晶山橋の建設 ─2径間連続固定アーチ橋」,橋梁と基礎,1999年2月
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日本最大のPC逆ランガーアーチ橋
─ 池田へそっ湖大橋

平成11年度土木学会 田中賞 作品部門
平成11年度プレストレストコンクリート技術協会賞 作品部門

キーワード
PC逆ランガー、バランスドアーチ、バランスドトラスカンチレバー

吉野川池田ダム湖を横断する橋長705m、アーチ支間長200mの国内最大級のバランスドアーチ橋です。4台の移動作業車を用いてトラスを構成しながら、橋脚両側に張出し架設を行うバランスドトラスカンチレバー工法を開発・適用しました。

補剛桁の緊張材には、内ケーブルと外ケーブルを併用しており、外ケーブルには、わが国最大級の容量のエポキシ樹脂塗装したノングラウトタイプのケーブル(27S15.2)を用いています。アーチリブの施工には、新しく開発したアーチリブ用移動作業車を用いています。軸方向鉄筋の継手には施工性及び耐震性を考慮して圧着継手を用いています。鉛直材は、急速施工を図るためSRC構造となっており、トラス構成時は鉄骨構造、その後張出しの進捗に合わせてコンクリートを巻立てる方法としています。仮設用の斜吊材には、総ネジPC鋼棒(SBPD 930/1080、Φ36)を使用し、日射による温度の影響を抑えるため、断熱材として発泡ウレタン製のパイプカバーで被覆しています。

図版:バランスドトラスカンチレバー工法

バランスドトラスカンチレバー工法

図版:鉛直材鉄骨架設状況

鉛直材鉄骨架設状況

図版:断熱材で被覆した斜吊材設置状況

断熱材で被覆した斜吊材設置状況

図版:池田へそっ湖大橋(完成写真)

池田へそっ湖大橋(完成写真)

<概要>

企業者:日本道路公団

工事場所:徳島県三好郡

工期:1994年12月~2000年4月

構造形式:PC5径間連続バランスドアーチ橋

橋長:705m

支間割:134.2m+200m+160m+130m+79.2m

幅員:9.0m(有効幅員)

学会論文発表実績

  • 「PC逆ランガーバランスドアーチ橋の施工 ─徳島自動車 池田へそっ湖大橋─」,コンクリート工学,2000年2月号,2000年2月
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21径間RC連続アーチ橋
─ 南風原高架橋

平成8年度土木学会 田中賞 作品部門
1998年日本コンクリート工学協会賞 作品賞

キーワード
連続RC開腹アーチ橋、アーチセントル

世界最大規模の21径間連続RC開腹アーチ橋である南風原高架橋は、那覇空港と沖縄自動車道を結ぶ総延長約20kmに及ぶ那覇空港自動車道整備事業の一環として建設されました。

沖縄はかつて世界的にも類例のない沖縄独特の工法による石造アーチ橋及び城門がありましたが、大部分は戦火やその後の道路整備事業によって破壊あるいは撤去されました。本橋は、最新の技術と工法による石造文化の具現化及び周辺環境との調和が図れる構造として景観検討委員会において連続アーチが選定されました。

本高架橋のアーチ部の施工は、多径間でありアーチリブの形状が統一されていること、橋脚高が高いことなどの条件から、鋼製トラス構造のアーチセントルを使用しました。また、スレンダーな橋脚と連続アーチ構造のため、アーチリブ及び補剛桁施工時には、自重により橋脚、アーチリブに過大な変位及び応力によるひび割れが発生することが思慮されたため、対策として斜材を橋脚間に設置し、緊張力の導入による変位制御を行いながら施工を進める方法を採用しました。

図版:セントル全景図

セントル全景図

図版:セントル縦移動

セントル縦移動

図版:南風原高架橋(完成写真)

南風原高架橋(完成写真)

<概要>

企業者:沖縄開発庁沖縄総合事務所

場所:沖縄県島尻郡

工期:1992年9月~1996年6月

構造形式:21径間連続RC開腹アーチ橋

橋長:828m

支間割:106.5m×8×78m+97.5m(10連)

幅員:有効幅員9.0m(全幅10.74m)

学会論文発表実績

  • 「21径間連続RCア-チ橋の設計と施工 ─那覇空港自動車道・南風原高架橋」,プレストレストコンクリート,1995年9月

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