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新桂沢ダム 竣工式

2024年6月9日、鹿島JVが北海道三笠市で施工を担当した「新桂沢ダム堤体建設工事」の竣工式が行われました。

はじめに、鹿島JVが主催する修祓式が現地右岸下流側に設置した式場で行われ、鹿島・風間副社長らが玉串を奉奠しました。続いて、三笠市民会館に場所を移し、発注者である国土交通省北海道開発局札幌開発建設部が主催する竣工式が行われ、斉藤国土交通大臣ほか国土交通省関係者、来賓、工事関係者、地元関係者ら約200名が出席しました。斉藤大臣、来賓による挨拶に続きくす玉開披が行われ、新桂沢ダムの竣工を盛大に祝いました。

図版:修祓式で玉串奉奠を行う風間副社長(中央)

修祓式で玉串奉奠を行う風間副社長(中央)

図版:竣工式でのくす玉開披の様子

竣工式でのくす玉開披の様子

新桂沢ダム堤体建設工事は、鹿島が1957年に施工した桂沢ダムを嵩上げする再開発工事で、幾春別川支流の奔別川に新たに建設する「三笠ぽんべつダム」(鹿島JVが施工中)とともに、幾春別川総合開発事業の一環として整備したものです。近年、国内でダムの新設に適した場所が限られている一方、各地での洪水の頻発等により、既設ダムを有効活用する、ダム再開発の重要性が高まっています。本工事は、既設ダムを運用しながら堤体を嵩上げし、総貯水容量を増大することでダムの機能を向上する「ダム再生」事業の一つとして全国的に注目を集めました。

2016年8月に工事に着手。堤体の嵩上げ工事は、国土交通省の直轄工事としては初の「同軸嵩上げ」方式で、ダム軸を変えずに堤高を上げるため、既設堤体の下流側にコンクリートを約25万m3打設し増厚しました。コンクリート打設では型枠作業を自動化したほか、様々な生産性向上技術を導入しました。

積雪寒冷地のため、1年の約半分を豪雪と闘いながら施工を進め、2024年3月に無事完成しました。既設堤体の堤高63.6mから11.9m嵩上げしたことで、総貯水容量はこれまでの約1.6倍となりました。ダム機能の向上により、これまで度々洪水被害を受けてきた流域の安全を守るとともに、灌漑(かんがい)、発電、工業用水、飲料水などの安定した供給が期待されています。
なお、本プロジェクトは、令和5年度土木学会賞技術賞(Ⅰグループ)を受賞しました。

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図版:完成した新桂沢ダム

完成した新桂沢ダム

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