掘進用添加材
「マジカルラスティングフォーム®」
環境負荷の低い気泡シールド工法用特殊起泡剤
気泡シールド工法は、掘削用添加材として特殊起泡剤を発泡して作製した気泡を、シールド機チャンバー内に注入しながら掘進する工法です。微細なシェービングクリーム状の気泡が掘削土と混合され、切羽の安定を保持しスムーズな掘進が可能となります。これまでの起泡剤はAOS※系の材料が用いられてきましたが、掘削土砂の埋立利用の観点から、より水生生物や周辺環境への影響の少ない材料が求められていました。
そこで、鹿島は、タックと共同で環境負荷の低い新型起泡剤「マジカルラスティングフォーム」を開発しました。
※α-オレフィンスルホン酸塩
特許登録済

マジカルラスティングフォームで作った気泡
- キーワード
- 気泡シールド、陰イオン界面活性剤、低環境負荷
特長・メリットココがポイント
水生環境に対して低負荷です
マジカルラスティングフォーム(MLF)は、魚類に対する毒性が従来型の起泡剤の1/6~1/3程度と水生環境に対して低負荷な材料です。
GHS(化学品の危険有害性ごとに、分類基準及びラベルや安全データシートの内容を世界的に統一したルール)の分類方法では、LC50※が100mg/Lよりも大きければ有害分類対象外とされています。
※LC50:試験に用いられた生物の50%が死亡する化学物質の濃度。右のグラフでは、ヒメダカを用いた魚類急性毒性試験による96時間半致死濃度を示しています。

ヒメダカを用いた魚類急性毒性試験結果
植物に対する生育障害もありません
こまつなの発芽と発芽後の生育への障害の有無、およびその程度を確認しました。
気泡を混合した土壌は気泡を混合しない土壌に対して、同等の発芽率・草丈・生体重を示し、葉の黄化・しおれなども見られず、生育障害は認められませんでした。

こまつなの生育状況
気泡が長持ちします
従来型の起泡剤よりも気泡が長持ちします。
従来型の気泡は10分で60%以上、30分で90%以上が消泡していますが、マジカルラスティングフォームは30分で50%以上、60分経過時にも20%以上の気泡が残存しており、耐消泡性に優れた材料であることを確認しています。

気泡の持続性(残存率)の比較結果
適用実績

大和川線シールドトンネル
場所:大阪府堺市
竣工年:2019年3月
発注者:阪神高速道路
規模:泥土圧シールド工法 セグメント外径Φ12,230mm 延長L4,082m
学会論文発表実績
- 「気泡シールド工法に用いる新型起泡剤の開発」,土木学会,第72回年次学術講演会,2017年9月
- 「気泡シールド工法に用いる気泡の圧力下における性状」,土木学会,第74回年次学術講演会,2019年9月