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医療・福祉施設

リスクに強い!-安全・安心の実現

日常事故の防止

高度な知見に基づく患者さんの安全性向上への取り組み

入院患者さんの転倒・転落事故は、患者さんにとっても医療施設側にとっても、防止しなければならない課題です。鹿島は独自の視点で、そうした日常事故の防止につながる様々な工夫をご提案します。自ら研究開発に参加した医療スタッフと患者さんとのコミュニケーションツール導入やエビデンスに基づいてインテリアの色彩や素材を工夫することで、事故防止をサポートします。

キーワード

安心、安全、ユニバーサルデザイン、快適、インテリア、サイン

多数の導入実績のあるベッドサイドピクトグラム

  • 患者さんの情報を医療スタッフやご家族と共有
  • 患者さんの不安や焦りによる転倒・転落の防止
  • 医療スタッフのミス防止

図版:絵文字で患者さんの情報を共有する イメージ

図版:ベッドサイドピクトグラムの表示例(ベッドまわりのサインづくり研究会による)

ベッドサイドピクトグラムの表示例(ベッドまわりのサインづくり研究会による)

絵文字で患者さんの情報を共有する

ベッドなどからの転倒・転落事故は、患者さんにとっても医療施設側にとっても、防止しなければならない課題です。鹿島は医療スタッフと患者さんとのコミュニケーションツールを導入して、転倒・転落事故の防止を支援しています。

ベットサイドピクトグラムは、個々の入院患者さんの特性に対応した医療情報や行動情報、安全推奨行動などを、イラスト(ピクトラム:絵文字)でベットサイドに表示するシステムです。

患者さんごとの情報が分かるため、医療スタッフや患者さんの家族などで情報を共有して、患者さんの不安や焦りによる転倒・転落事故の防止、医療ミス防止にも繋がっています。

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空間、時間の判りやすさを高めるユニバーサルデザイン

従来の高齢者・障害者配慮はバリアフリーを目的とし、段差解消や多機能トイレの整備が中心でしたが、ユニバーサルデザインの考えを取り入れることで、空間や時間の認知しやすさを高めることができます。明快な空間構成や見つけやすいサイン、場所を示す色や模様等を用いた内装計画により、場所や方向が分かりやすくなります。また、外光の入る光庭やテラスの設置、スケジューラー、時間帯で変化する照明により、時間の流れを感じられるようにします。

  • 色や素材感によるわかりやすい空間
  • 視認性の高いサイン計画
  • 日常事故の防止

「ユニバーサルデザイン」とは
ユニバーサルデザイン(Universal Design)とは、利用者の身体能力・利用者が置かれている状況・利用者の体格・性別・国籍などに関わらず、「使いやすく」「わかりやすい」建築・情報・サービスを創造するという考え方です。

発見しやすく読みやすいサイン

サインは、周囲の壁面など周辺環境と盤面、盤面と文字・図(ピクトグラム)の二段階のコントラストを確保することで、発見しやすく読みやすくなります。

白い盤面に黒文字は読みやすいのですが、白い壁に設置されると発見しにくくなります。

白い壁面に黒い盤面のサインは壁と盤面のコントラスト比が高く、発見しやすいです。また濃い色の盤面に白い文字とすることで読みやすいサインとなります。

改ページ

図版:サインを発見しやすくするため、進行方向正面の壁一面を使って誘導サインを設置

サインを発見しやすくするため、進行方向正面の壁一面を使って誘導サインを設置。盤面を濃い色とし、文字やピクトグラムを白くすることで高齢者や白内障患者にも読みやすくなっている
玄々堂君津病院 新館(千葉県)

図版:高齢者の視線は歩行時に下向き加減になることから病室のサインがある位置の床の色を変え、発見する手がかりとしている

高齢者の視線は歩行時に下向き加減になることから病室のサインがある位置の床の色を変え、発見する手がかりとしている

色彩計画で空間をわかりやすくする

色差を用いてわかりやすい色の組合せを評価する手法や、色覚特性(色弱)に関するシミュレーションがあります。この手法により、高齢者やものが見えにくい人、色覚特性のある人(色弱者)でも識別しやすい色の組合せを検討して、色彩によりわかりやすい空間や、認識しやすいサインをデザインすることができるようになります。

図版:色彩計画で空間をわかりやすくする

柏瀬眼科(栃木県)

この眼科のインテリアやサインの色彩計画は、色差による高齢者・ロービジョン者(ものが見えにくい人)でも識別しやすい色の組合せ評価シミュレーションを用いて検討した結果を反映しています。

明るい色の家具や医療機器のあるエリアと壁際(歩行に注意が必要なエリア)は、床を濃紺の柔らかいタイルカーペットとしました。家具や医療機器と床のコントラストを十分確保し、それらを発見しやすくすることで家具などへの衝突防止に配慮しています。また安心して歩行できるエリアは、薄いベージュの硬い塩ビタイルとし、空間の中で歩行エリアを際立たせることで、ロービジョン者(ものが見えにくい人)でもわかりやすいように工夫されています。

竣工後にアイ・マーク・レコーダー(視線の動きを測定する機械)を使って、デザインの有効性について評価しました。

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