

KAJIMA YEARBOOK 2016
東日本大震災から5年が経った今年,東北の被災地が復興へ向け着実に歩みを進めているなか,4月に熊本地震が発生し,大きな被害をもたらした。九州地方ではこのほかにも桜島,阿蘇山の爆発的噴火に見舞われている。
また,鳥取県でのマグニチュード6.6の地震発生や,台風第10号が初めて太平洋側から東北地方に直接上陸するなど様々な自然災害が起き,改めて自然の脅威を痛感した。
安全で安心できる国民生活を守るため「復旧・復興に尽くす」という建設業の社会的使命を再認識した2016年。2011年にスタートし,今号で6回目を迎える「KAJIMA YEARBOOK」で当社の1年間の事業活動を振り返る。
最終回 中国・麗江 清らかな水に抱かれた理想郷
ものづくりの心を残す


福島第一原子力発電所の今,そして未来へ
「東京電力・福島第一原子力発電所の1号機から6号機までの完工は,
わが国のエネルギー政策史上画期的な事業であり,当社にとっても初の本格的な原子力発電所工事であった」(鹿島建設 社史より)。
当社は,1966年に1号機建設に着手し,1979年に6号機を完成させている。この歴史的事業は,社員の積極果敢な精神により成し遂げられた。
東日本大震災による事故以降,その精神を受け継ぎ,廃炉へ向けて一生懸命の努力を続けている。あの日から5年が過ぎた今の福島第一原子力発電所を知り,そして未来に対して果たすべき私たちの責務について考える。
第11回 シリア・ダマスカス モスクと十字架が隣り合う街
File-12 都心の現場で働く土木系現場監督
最初の感動が生まれた日


KAJIMA’s Women
世界を舞台に──活躍する鹿島の女性たち
近年,日本国内では「女性活躍推進」が注目を集めているが,世界へ目を向けると,女性たちはジェンダーに縛られることなく,ひとりのビジネス・パーソンとして,自身のやりがいを求めて才能を発揮している。
今月の特集は,世界各国で活躍する当社グループの女性たちの働き方を通じ,女性が活躍することの本来の目的を見出す。
第10回 マレーシア・ボルネオ島 集まって暮らす100mのロングハウス
日比谷連絡通路土木工事
「残念石」のモニュメント


レジリエント・テクノロジー
鹿島の防災・減災技術最前線
わが国は地震だけでなく,津波や火災,さらに台風・豪雨が引き起こす高潮,河川の氾濫,土砂崩れ,また噴火,竜巻といった災害にたびたび脅かされてきた。
1923年9月1日の関東大震災の発生日から定められた「防災の日」は,90年あまりが経った今もなお,私たちに自然の脅威と災害への備えの大切さを喚起し続けている。
今月号は鹿島の防災・減災技術を特集する。キーワードとなるのは「レジリエンス」。「強靭化」を意味し,災害に対する抵抗力や回復力を総合的に捉えるための新しい視点である。
第9回 モロッコ・フェズ 狭さが魅力の迷宮都市
現場を支え続ける型枠支保工


平成28年熊本地震
平成28(2016)年4月14日夜と16日未明の2度にわたり,熊本県熊本地方を震源に震度7の地震が発生した「平成28年熊本地震」は,直下型地震の脅威を我々に見せつけた。
今月の特集では,熊本地震の特徴を記憶に留め,当社の取組みを記録として残すことで,今後の自然災害に備える。
第8回 クロアチア・ドゥブロブニク 絶景の斜面にひそむ街路の絆
マルチ造波水路
“ダルマ落とし” in Poland


300mに凝縮された技術と情熱
──横浜環状北線鉄道交差部新設工事
道路橋の工事でありながら鉄道工事である──。
ここで働く人々は,そう口を揃える。
鉄道営業線10線の上空では,深夜に土木史上稀に見る厳しい工事が繰り広げられた。そして今年2月末,着工から4年半で線路直上部すべての桁架設を無事故・無災害で完了した。
当社JVが担当した区間は約300m。車で走れば一瞬だが,この橋梁には高度な技術と人々の情熱が凝縮されている。
第7回 ブルネイ 無秩序な水上集落の快適さ
豊洲新市場(仮称)青果棟ほか建設工事
マツダ パワートレインマニュファクチャリング(タイランド) トランスミッション工場
~遺跡発掘~


選ばれる医療環境へ
──感動する病院づくり
医療環境は大きな転換期を迎えている。日進月歩の医療技術。ビッグデータやIoTで広がる新しいヘルスケアの可能性。少子高齢化と国民医療費の増大を背景に,医療提供体制の抜本的な見直しも進められている。こうした変化の時代にあって,患者と地域に選ばれる病院づくりはこれまで以上に重要な意味をもつ。
そうした病院づくりをめざし,新たに建設されたのが「眼科 三宅病院」だ。名古屋市で年間6,000件以上の手術を行い,県内外から患者が訪れる日本屈指の眼科専門病院である。
今月の特集では,三宅理事長から寄せられたメッセージをもとに,当社の医療施設担当者が新しい医療環境の創造について話し合った。
第6回 ナイジェリア 個性を競う楽しいデザイン
新しいKoboスタ宮城へようこそ!


東北の春2016 第3回 宮城
東日本大震災から5年が経つ。
当社はこの間,全国から社員を動員し,東北の復旧復興支援業務に取り組んできた。震災直後の応急復旧活動にはじまり,以来,東北の地に腰を据え,最前線の現場で働き続ける社員も数多くいる。
彼らは被災地の人たちに寄り添いながら,ともに復興への道をたどる。
座談会 社長と語ろう
第5回 イエメン 砂漠のなかの高層住宅群
KDDIエボルバ やまがたワークプレイス
湘南の朝日と声援を力に


東北の春2016 第2回 岩手
東日本大震災から5年が経つ。
当社はこの間,全国から社員を動員し,東北の復旧復興支援業務に取り組んできた。震災直後の応急復旧活動にはじまり,以来,東北の地に腰を据え,最前線の現場で働き続ける社員も数多くいる。
彼らは被災地の人たちに寄り添いながら,ともに復興への道をたどる。
北海道新幹線開業
第4回 中国・福建省 土楼──団結心を育む住居
新川防災公園・多機能複合施設(仮称)建築 その他工事
復興への思いを形にしました


東北の春2016 第1回 福島
東日本大震災から5年が経つ。
当社はこの間,全国から社員を動員し,東北の復旧復興支援業務に取り組んできた。震災直後の応急復旧活動にはじまり,以来,東北の地に腰を据え,最前線の現場で働き続ける社員も数多くいる。
彼らは被災地の人たちに寄り添いながら,ともに復興への道をたどる。
首都直下地震に備える
第3回 チチカカ湖 大地に縛られない住居
箱根路へ,未来へのエール!


UDシティ2020
超高齢社会への五輪遺産
2020年オリンピック・パラリンピックに向けて再整備が進む首都・東京。世界でいち早く超高齢社会を迎えた日本において,ユニバーサルデザインの重要性が高まるいま,新しい都市像が見出されようとしている。
それは,福祉や支援といった従来の観点から前進するものであり,ITや新エネルギーなどの最先端技術のシステムを誰もが享受しながら,生き生きと暮らせる社会である。
今月の特集では,当社が参画する「産業競争力懇談会(COCN)」によって提言されたユニバーサルデザイン都市「UDシティ」の姿を紹介する。
第2回 モンゴル 絆を強める移動式住居
File-11 エンジニアリング本部 期待!の女性エンジニア
姫路一背高のっぽのツリー


鬼怒川堤防緊急復旧工事
2015年9月10日,鬼怒川の堤防が決壊した。上流域では観測史上最大となる累加雨量600mmを記録し,破堤幅は201mにおよんだ。被災の中心となった茨城県常総市は,市内全域の半分が浸水する甚大な被害に見舞われた。
当社は,日本建設業連合会を通じて国土交通省からの要請を受け,決壊翌日,現場へ向かった。待ち受けていたのは,1週間で荒締切を完了させ,次の1週間で二重締切を構築する厳しい工程。職員たちは,厳しい作業条件の下,不眠不休で作業を続け,仮堤防を完成させるに至った。
災害復旧は,建設業の第一義である。ここでは,この緊急復旧工事を通じ,過酷な現場に立ち向かった人々の姿を紹介する。